【歩いて千葉県一周3日目。佐貫町〜鋸山〜館山】トンネルは思っていた以上に鬼門だった

初の2日連続で歩く日。そしてトンネルが気になる
さぁ「歩いて千葉県一周」3日目。
今回はJR内房線の佐貫町駅から館山駅となる。いよいよ館山が見えてきた。
この日は、前回の
【歩いて千葉県一周2日目。長浦〜富津岬〜佐貫町】サングラスが無い!だからこその宝物が
から、初めて2日連続で歩くことになった日。
歩行1日目と2日目は中2日空けたが、今回は2日連続のチャレンジ。
2日連続で歩くことで心身の状態がどうなるのかも、自分的には今回の大きなチェックポイントだ。
そして今回のルートのキーワードはとにかく「トンネル」。
【歩いて千葉県一周:出発6日前】実は暑さよりも気になっていること
の中でも書いているが、「鋸山のあたりでトンネルに歩道がなく歩行者には危険なところがある」と事前に聞いていたので、今回の千葉県一周でも一番ドキドキするルートでもある。
ちょっとこの地図を見て欲しい。
このGoogleMapさんが示したルート、なぜかやけに内陸に入っている。いくら操作してもどうしても海沿いのルートにならない。ちなみに歩きから車でのルートに変更すると
綺麗に海沿いの道になる。つまり、「歩きだと歩けない(危険な?)道があるよ」とGoogleさんも言っているということか。
実際に歩いてみて、やはりトンネルは色々な意味でとても思い出深いものになった。ということで今回のブログは「トンネルブログ」みたいになってしまったかもしれない。
なお、今回の佐貫町駅から館山駅はこの内房線のルートを見るとわかりやすいかもしれない。
佐貫町から館山まで9駅。だいたいこの駅に沿って歩いた感じだ。
たかが9駅、されど9駅だったのだが。
歩行3日目の予定。
第3日目:8月5日(月)(前回から2日連続)
歩行予定距離:39.5キロ
歩行予定ルート:佐貫町駅(富津市)ー鋸(のこぎり)山麓ー館山駅(館山市)
歩行予定市町村:富津市ー鋸南町ー南房総市ー館山市
次回の歩行予定:8月9日
第1ルート:佐貫町駅〜浜金谷駅
早朝のこのエリアは至福の時間
今回のスタート地点は、前日ゴールしたJR内房線の佐貫町駅(富津市)。
前日のゴール後、電車で15分ほどの君津駅に戻ってこのホテルに宿泊。ここは大きめの浴場があってゆったりできた。まぁ50キロ歩いた後だったのでベッドで横になってメールを打ってた途中で爆睡してしまったようだが。
朝起きた時の体の状態は、特に問題なさそう。筋肉痛などもない。気持ちが乗らないということもなく、体力もかなり回復しているようだ。
5時15分の電車に乗って佐貫駅到着。
昨夜は暗くてあまり見えなかったが、自分の住んでいるところでは見れないのどかな駅で気持ちがいい。
昨日は暗くて映らなかった駅の前で、5時40分スタート。
今回は館山駅を目指すということで、南進していく。まずは千葉県内では有名な鋸(のこぎり)山の麓にある浜金谷駅方面を目指す。
佐貫町駅前にあった看板。小学生6年生がすごいこと書くなぁと思いつつ歩み始める。
いやぁしっかし朝の1、2時間は本当に気持ちが良かった。海沿いというよりはのどかな村っぽいところを歩く感じ。
早起きは三文の徳、というがまさにそれを感じる。
小鳥のさえずりが聞こえ、息を吸うと香る緑の匂い。昼でも感じるのだろうが、多分朝だと一層引き立つのではないか。まだ涼しいし、気持ちもいい。海外とか行かなくてもこれだけで十分贅沢だと思ってしまうくらいだ。
道はひとつじゃない。
そして30分ほど歩くと
「海岸」と書かれた道があって、これは寄り道したくなる感じ。
行ってみるとそこにあったのは、、、
ひゃ〜海だ海だぁ
しかも朝はまたきれいだぁ
触ってみたが、まだひんやり。
ここからしばらく海沿いを歩いていく感じだった。
えっ!と目を疑ったのが
これ、私道なんですか?なんと贅沢な。。
車5台とかすごいなぁと思いつつ、
少しずつ、高低差がある道になってきた。さぁトンネルは来るだろうか、ちょっとドキドキしたが実際にはまだ1時間以上先。
基本的には127号線を南進。
こんな岩が落ちてる道もあって、ちょっとドキッとしたり。
いやぁこの頃は海が当たり前になってて
このような場所に住んでいる人は毎日海が当たり前で自分にはとても贅沢に感じるけど、毎日当たり前に見ている人はどう感じているのかななんて思いつつ。
という感じで、佐貫町から約10キロ、2時間ちょっと歩いてきた頃に、、、
来ましたっ!
浜金谷駅までに6つのトンネル
最初のトンネルだ。
ちょっとドキドキしながら近づくと、、どうも右のほうにも穴が見える。。
おぉこれは歩行者用のトンネルだぁ。
これはありがたい。全長137メートルの城山トンネル。
しかもトンネル内はひんやり涼しい。あぁこんな感じで続いていけばありがたい、というかこれなら普通の道より楽だなぁ。
次のトンネルまではまた少し間があった。
館山まで30キロかぁ。あと30キロと見ると長い〜!と思ってしまう。ゴールを考えすぎずに今を楽しむことが大事。
またも海沿いの127号を進みつつ、あったのがこの駅。
なかなかおしゃれな感じだが、遠くから見ると
後ろに山がある無人駅。
そうそう
ここで水を買ったのだが、スイカが使えたのはありがたかった。
今回の旅ではなるべく荷物を少なくして負担を軽減するために、硬貨を持って来ないで、なるべくスイカなどでお釣りが出ないようにしているので。
さぁあった、2つ目のトンネルだ。
打越トンネル、こちらも歩道が十分にあって快適だ。ひんやり気持ちがいい。
なんだこれからも楽勝じゃん〜、までは思ってないけど実は思ってたより楽なのではとちょっと期待もする。
で、また1キロ後くらいか、3つ目のトンネル
おおお!
洞口トンネルだったかな、これはついに来ましたなぁ。
歩道は無く、路側帯の白線が引かれているが狭いっ。っていうか無いと同じ??
まぁしかし幸いなのは距離は短い。50メートルもなさそうだ。
ということで、、車が来ていないことを見てダッシュ!
すれ違うことなく、セーフ。
と、このような写真を撮れたくらいなので、まぁ余裕はあった。向こうに車が見えない状態にスタートすれば、早歩きくらいでも大丈夫だと思う。
そして、4つ目の丑山トンネル。
5つ目の島戸倉トンネル。
この2つは歩道がしっかりとあった。
6つ目は名前を見なかったが
ちゃんと脇道があるので全く問題なし。
さぁまずは目指していた浜金谷駅ももうすぐ。
金谷港という、久里浜行きのフェリーが出ているところ
ザ・フィッシュという、一度来たこともあるきれいな海のレストランがある所なんだけど、今はなんか寄りたい気分でも無く、早く次のトンネルが見てみたい、みたいな(笑)
ということで、すぐに通過し、
浜金谷駅の近くに到着。
ここは、鋸山へのロープーウェーの麓駅ともすぐ近くだ。鋸山にも3年位前に登ったことがありここも通ったので懐しい。
ということで、ここまでのトンネルは全く問題なかった。ここまでは、、
第2ルート:浜金谷駅〜保田駅
浜金谷駅と保田駅は隣の駅。
4キロくらいしかない。なのにこの駅の1区間だけで1つの章にしたということは、それだけ色々と(笑)
さぁ出ました。1つ目の難関トンネル
これから鋸山の麓を通過するので、ここからが大変なんだろなとは推測しつつ、さぁ早速来ました。
と、これまでとは違った形だったけど、こちらは横に歩道があって問題なかった。
ところが次のトンネルが、、
この明鐘トンネルが鬼門だった。
うーん、狭いなぁ。人が歩けるくらいではあるけど、そのすぐ横を車が通過するんだもんなぁ。距離もそれなりにありそうだし。
こんなボタンがあるのだが、押しても意味があるのだろうか。
これは行きたくないので、迂回できないかをチェック。
右を行ってみると、、
と、行き止まり。
ただ、下には行けるので下ってみると
こんな海に出た。
うーん、ここをつたって行けばトンネルの向こう側に行けるのか!?
よしっ、行ってみよう!
行ってみると、、
それなりに急な斜面で、落下防止用のロープがある(笑)
さらには
わっ!?これ、道路が崖崩れとかで落ちたのか??
ここしか行くところがないのでこの”道路”の上を歩いてさらに行ってみると、、
おっ!上にはトンネルが見えた。
ここまで登れればいいなぁと上を見ると、、
確かに登れる人は登れる?のか、ロープもあるのだけど、、
流石にこれは自分のレベルでは危険っぽいのでギブアップ。
うーん仕方ないけど戻ることにしよう。
結局、なんだかんだ30分以上かかってここに戻る。
じゃぁ行ってみますか。
買っておいた発光バンドを点滅させ
腕と足につける。
さぁ意を決して、車がなるべくいない時、一応あのボタンを押してから、、一目散に走り始めた。
発光バンドはかなり光っていて目立つと思われるが、もう後は車や流れを信頼して走るしかない。
入ってしまえばドキドキもあるけど、結構腹をくくった感じでどっしりしてる自分もいる。
しっかりと覚えていないのだが、この時は確か車とはすれ違わなかった。100メートルくらいだろうか、思ったよりも早く側道があった。
ここがトンネルの途中だが、右側が側道で歩けるところに到着したところ。
ほっとしながら後ろを振り返るとこんな感じ。
いやぁやはりこれはあまり経験したいものではない。
一難去ってまた一難
抜けるとすぐに、鋸山への自動車道。
ある方が数日前に「思いっきり迂回して鋸山の頂上を通るルートの方が楽しいですよ」と話していた意味がわかってきた。
どうもネット情報だと、あと2つ大変なトンネルがあるようだ。
と、また5分ほど歩くと、、
潮噴トンネル、ここが2つ目のようだ。
右側の側道も見てみたが、進めそうにない。
向こう側に光は見える、やはり100メートルくらいか。
さぁ行こう。
左側を歩いたが、途中3台ほどすれ違ったと思う。
かなり自分との距離を取った車もあれば、まさにすぐそこで50センチもないのでは、という車もいた。
こちらは交通違反をしているわけではないが、車目線で言えばこんなトンネルを歩いている歩行者も嫌なものだろう。
ここも途中から側道があった。
これが最後か、3つ目の難関トンネル
そして側道を抜けると、すぐにまたトンネル。元名トンネルと言うらしい。
ここも同じような狭い道なのでできるなら通りたくない。
右側が立入禁止になっているものの、もう少し行けそうなので行ってみる。
「この先通り抜け出来ません」とはあるのだが、トンネルを通ることを考えるとこちらをトライしてみたくなる。あの階段を登ってみたい。
階段に来た。
期待しながら登ってみると、、
完全に行き止まりだった。トンネルの上に来た感じだった。
ということで、ここも戻ってトンネルを進むしかないようだ。
ここまで戻ってトンネルを歩いた。
ここは200メートル以上あったと思う。
やはり何台かすれ違った。慣れるものではないがどうこう考えても仕方がない。
明かりが見えて来て、抜けた。
抜けた後に振り返ったらこの看板があって、力が抜けそうになった。
まぁとりあえずこれで一段落のようだ。
あのトンネルを歩いた後だとこれくらいの路側帯でも十分にありがたく感じる。
気づいたら、いつの間にか随分と泥もついていた。
セブンイレブンを見た時は、なんかほっとした。
保田駅到着。
たったの4キロだったが、いやぁ激しい4キロだった。今回はまぁいい経験になったが、二度と歩くことは無いだろう。次回また歩くならば、それこそ鋸山山頂を通るルートにしようと思った。
第3ルート:保田駅〜館山駅
保田駅に到着し、残りは20キロ、4時間ちょっとか。もうあとはそんなに大変でもないかと思っていたのだが、ここでも2つのことが起こる。
スマホが、、、
この頃、パラパラと雨が。ちょっと心身パワー使ったのでありがたかった。
保田港。
でっかい天丼などで有名、ぼくも2回来たことがある「ばんや」を通り抜け、
そろそろ1日1回の”しっかり休憩”を取りたいところだ。
ODOYAというスーパーマーケットで、しっかり休憩。
荷物を全部置いて、休憩場所でリラックス。30分ほど休憩して再び歩き始めた。
しかし、その数分後。。
スマホを地面に強めに落としてしまった。
嫌な予感がしたのだが、案の定、、
きれいな模様ができていましたとさ。
あぁやってしまった。ただなんかよくわからないけど、思ったほどショックはなかったなぁ。
「スマホ使いすぎじゃない?」なぁんてメッセージが聞こえてくるような気もして。確かに写真撮りまくってるしなぁ。
安房勝山駅を通過し、
さぁいよいよ鋸南町を抜け南房総市へ。
岩井駅。岩井も数年前に来たことがあって馴染深い。
駅のところにウォーキングセンター、というのがあってなんか嬉しかった。
あれもしかして、、今日?
そう、ちょうどこの日、ここからすぐの岩井海岸で花火大会があるという。場合によってはゴール後に館山から岩井に戻ってみるのもいいなと思いつつ、
その岩井海岸は、海水浴を楽しむ家族連れなどもそれなりに見受けられた。
あれ、またトンネル!?
で、しばらく行くと、、
またトンネルだ、しかも歩道が無い!
う〜ん、、、ただ地図で見るとここは迂回できそうだ。
迂回したことで、漁港も見ることができた。
と、、さっきのメイン通りに戻ると、またすぐに次のトンネル。
ここも歩道が無くて路側帯もほとんどないようにも見えるが、迂回道もなさそうなので行くしかない。
久々に発光バンドをつけて通過。自動車とも数台、すれ違った。
ここは鋸山のトンネルよりも長かった。300メートル位あったと思う。ここもまた今後行くならば、通りたくないところだ。
さぁ館山まで9キロ、というと2時間くらいだ。次回のルートで楽しみにしている白浜が登場したのもちょっと嬉しい。
さぁ館山市へ。佐倉の自宅から実質3日で館山まで来たんだなぁとちょっと感慨深い。
館山駅へと進む。
ちょうど日が沈む頃で夕日がとてもきれいだった。
歩きながらでもこんな写真が撮れた。
そして、「館山駅西口」の文字が。この駅までの通りはほんと夕陽が綺麗だった。
左に曲がると
館山駅。
18時40分ゴール。
実はスマホの電池が切れる寸前でこの写真を撮れるかギリギリでドキドキしていたのだが、何とか間に合った。この写真をfacebookにアップした3秒後に電源は切れた。
この日の走行距離は
46.89キロでした。
ちなみにこの後、結局岩井へ戻って花火大会を海岸で見た。海岸で見る花火はとてものんびりできて、楽しかった。スマホ電池切れのため写真は無いのだが、それも良かったのかもしれない。
3日目を振り返って&次回への課題
この日は、やはり「トンネル」の日だった。二度とあの歩行者の通りが狭いトンネルは歩かないと思うが、軽く「命」を意識するような体験をしたことは結果的にプラスであったと思う。あの後の2日間、何気ない日常へのありがたみが増しているように感じる。家族への愛おしさも増えている。人は適度に「命」を意識することは「生」を輝かせるために大事なことではないかと感じた。
もう一つ、今回終わってから感じたことが、写真を撮りすぎではないか、ということ。どうしても写メしたくなる光景が広がっているし、このブログのためにも残しておきたくなるのだが、結構そこに頭を使っている気がしてきた。スマホも落として割れてしまったことだし、次回は写真を撮る回数を少なくしてみようと思う。
まぁとにもかくにも、2日間連続で50キロ近い距離をゴールできたことはよかったと思う。体の疲れも思ったよりは少ない。むしろ1日目終わった後の方がよっぽどしんどかった。
3日目の記録
第3日目:8月5日(月)
天気、最高気温:晴、少しだけパラパラ雨 33度
歩行ルート:佐貫町駅(富津市)ー鋸(のこぎり)山麓ー館山駅(館山市)
歩行市町村:富津市ー鋸南町ー南房総市ー館山市
歩行時間(休憩含む):13時間00分(5時40分〜18時40分)
歩行距離:46.7キロ(予定では39.5キロ)
次回の予定:8月9日(金)
※第4日目の体験記へと続きます
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