歩くカウンセラー澤登和夫(通称さわとん)の講演、カウンセリング

大好評:うつ病の息子を支えた母親の体験記(全8回)

【5年半のうつヌケしたきっかけ】小腸が大腸の代わりをしてきた!

 
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12年間で一番多い質問「うつから抜けたきっかけは?」

カウンセラーとして、そして自殺対策やゲートキーパーなどの講演の講師として12年間活動してきて、一番多く受けてきた質問はこれです。

「さわとんがうつから抜けたきっかけは何ですか?」

とか

「マンションから飛び降りるほどのことがあって、どういうきっかけで元気になったんですか?」

という感じです。

「うつから抜けたきっかけ」、俗にいう「うつヌケ」のきっかけですね。

これについては、決して一つのことではなく、色々なことの積み重ねです。

決して何かがあって人生が180度変わった、とかドラマチックなことではありません。

ただ、これから書くことはぼくにとっては、とても大きかったことのひとつです。

もしもこの経験がなかったら、今どうなっていたかはわかりません。

 

8年前に書いたアメブロより

うつヌケしたのはもう13年前のことになります。

当時のことを今思い返して書くよりも、8年前に書き記した下記のブログの方が素直な感情が出ているな、と思ったのでそちらを転記します。

全20回でうつ体験談を書いたのですが、その中の一つ、

小は大を兼ねるー澤登和夫16

 

より転記します。

 

小は大を兼ねる

人は、
だれでもいきいきと生活したい、

つまり

「生きたい」

ものだと
いう話をしました。

 

このことを身をもって
ぼくに教えてくれたのは、
自分の体です。

ぼくは大腸を
全摘出する手術をしました。

(※補足:潰瘍性大腸炎という難病になり、ステロイドなどの強い薬を飲んだものの最終的に治らず、大腸の全てを摘出する手術を2007年2月15日に行いました。)

人工肛門ではありませんが、
小腸とお尻がくっつきました。

大腸がなくて生きていけるのか、
と思う方もいるかもしれませんが、
飲食は基本的に一般の人と同じです。

ただ、
ひとつだけ大変なことがあります。

それは、
トイレです。

大腸の一番の機能は
水分を体内に吸収することです。

その大腸がなくなり
水分を吸収してくれなくなったので、
おなかが痛くなってトイレに
行く回数が極端に増えました。

手術が終わってから数えてみたら、
トイレの回数はなんと
1日30回以上でした。

家から出ることもなかなかできないし、
寝ていてもすぐに
トイレに行きたくなり、
ストレスがたまりました。

一生このままの状態が
続くのかなぁと思うと、
もんもんとした気持ちになりました。

そんな体に変化が起こったのは、
手術から約半年後のことです。

あれだけ多かったトイレの回数が
一気に減りました。

30回から10回に減ったのです。

びっくりしました。

なぜ急激にトイレの回数が
減ったのでしょうか。

それは、
大腸の代わりに「小腸」が体内に
水分を吸収し始めたからです。

大腸がなくなって約半年後、
小腸が大腸の代わりをしてきたのです。

これこそ、
「自然治癒力」というものでした。

自分の体が教えてくれました。

なくなった臓器の機能を、
本来の役目ではない
隣の臓器が補い始めた。

これはものすごいことだと思いました。

「大は小を兼ねる」

と言いますがぼくの腸の場合は、

「小は大を兼ねる」

でした。

人間は、

「生きたい」

という欲望が体内にも
備わっているんだと思いました。

そして、
体の変化とともに、
こころも変化してきました。

ぼくはそれまで、
自分の劣っている部分を指摘されたり、
みんなより駄目だと思われるのが
とても嫌でした。

「あいつは普通じゃない」

と思われるのがこわくて、
一歩を踏み出せない自分もいました。

「普通が一番」

だと思って生きてきました。

(※参考:失敗したくない幼少時代-澤登和夫1)

実際に言われなくても
そう思われている気がして、
自分の力以上にがんばっていた
ところもありました。

それが、
小腸が大腸の代わりをしてきたころから

「普通じゃなくってもいい」

「みんなと違ってもいい」

ということが腑に落ちてきました。

「無理してみんなに
合わせようとせずに、

自分の体のように、
支えあって生きていけばいいんだ。

普通じゃなくっても、
みんなより劣っていても、

きっと周りの人が
サポートしてくれる。

その恩返しは、
自分の得意なことで
していけばいいんだ」

このようにかなり
思えるようになりました。

「普通じゃない」

ということは、
決して悪いことではないと
思えるようになりました。

 

ということでした。

そうですね、今振り返っても、「普通」という枠を飛び出した自分にOKを出せるようになったのは「大腸全摘出」という体験がとても大きかったのです。

ぼくの体はそれまでにも胸が痛かったり、汗をかいたり色々なSOSを出していました。でもそれでも無視していたので「大腸全摘出」というところまで伝え続けてくれて、、ようやくそのSOSを受け取れたのかもしれません。

ようやく、自分を良くも悪くも素のままにかなり受け入れることができたのだと思います。

 

まとめ&YouTube

大腸全摘出の手術をしてから13年。

今でもトイレの回数は1日約10回なので面倒と言えば面倒ですが、流石に慣れました。

そしてそれ以外は心身ともに特に問題なく、適度にやる気がしなくなったりたまに風邪ひいたりしながら過ごしてきました。

本当に、大腸くんには感謝しています。

何がきっかけになるかなんて、自分だってわからないんですよね。

 

 

YouTubeでもこの内容のことをお伝えしていますのでよかったらご覧ください。今思うことなので、やはり8年前のブログとは少し違いますね。

 

著書です。
今回の内容以外のうつ抜け体験談は、下記3つの本にも書いています。

人生をやめたいと思ったとき読む本  (東洋経済新報社)

ありがトン(サンマーク出版:中古のみ)

自殺者三万人を救え!

自殺者3万人を救え!−”命”みんなで守る社会戦略(共著:NHK出版:中古のみ)

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