【講演会の内容】ゲートキーパー5つの役割(2)声をかける
今日は「ゲートキーパー」の役割2つ目です
前回、
についてお伝えしました。
今日はゲートキーパー として大事な
1)気づく
2)声をかける
3)話を聴く
4)つなげる
5)見守る
の中で 2)声をかける についてお伝えします。
(※上記5つは国がゲートキーパーとして大事だと伝えていることで、個人的には「自分との関係性」など他にも大事だと思っていることがあり、別途お伝えしています)
声をかけること自体の重要性
悩んでいる人に声をかける、、どう思いますか?
ぼくは色々な考えがあっていいと思います。
声をかけずに「見守る」というのもひとつですね。時にそれが大事なこともあると思います。
ただ、声をかけることにはこんなメリットもあります。
それは、声をかける内容どうこうよりも「声をかける行為自体」に意味があるということ。
つまり、声をかけることが
「あなたのことをちゃんと見ているよ」
「ひとりじゃないよ」
というメッセージでもある、ということです。
うつなどで悩んでいる時、多くの人が極限までいく2つの気持ちがあります。
それは「無力感」と「孤立感」です。
孤立感、、、ひとりぼっち、誰もわかってくれない、どうして自分だけが、、みたいな感覚です。
周りに家族や友達がいたとしてもひとりぼっち。
これはとても苦しいものです。
その孤立感をほんの少しでも和らげることができたら、、、その方法のひとつが「声をかける」、ということです。
逆に声をかけられないことで「自分は見放された」と思ってしまうこともあります。
「関心を持ってあなたを見ているよ」「ひとりじゃないよ」というメッセージ、ちょっと勇気を持って伝えてみませんか。
効果的な声のかけ方とは?
では、どんな声がけがいいのでしょうか。
これもこれが正解!と決まったものはありませんが、参考にしてみてください。
しんどそうな人への声がけとなると「大丈夫?」みたいに声をかけたくなりませんか?
それが悪いわけじゃないし一番は気持ちが大事なのですが、ただ、「大丈夫?」と聞かれると「うん、、大丈夫」みたいに答えちゃいませんか?「実は苦しくて、、」ってなかなか言えないですよね。
じゃぁどうしたらいいか。
キーワードは「具体的」と「身体的」です。
大丈夫の気持ちを持ちながら、声がけとしては「具体的」「身体的」な声がけということです。
例えば、
「この頃、何時ころ寝られてるの?」
「朝食食べてる?」
「肩こってない?」
みたいなことです。
ちょっと調子が悪い時は、具体的なことや体のことの方が答えやすい人が多いです。
もちろん対話なので関係性によるので上記のようなことがいきなりはできないケースもありますが、上記のような問いかけは被災地支援などでも使われている声がけです。
「澤登、大丈夫?」
って言われるよりも
「澤登、この頃何時頃寝てるの?」
「いやぁ、実は2時、3時まで寝られないんですよ」
「へぇ〜そうなんだぁ、眠れないの?」
「はい。。実は上司の言葉がキツくて気になっちゃって。。」
「あぁそうなんだそれは大変だな。飯でも食べ行くか」
みたいな方が話しやすいかもしれないですね。
これは引き出しを開けるテクニックとして参考にしてください。
最終的にはやっぱり気持ちが大事
というように声かけの方法も大事ではありますが、最初にお伝えした通り、声をかける行為自体が大事です。
うつの時に言っちゃいけないNGワードとして
「頑張れ」
がNGだと言うことは知ってる人が多いですよね。
詳しくは
【ちょっと待った!】うつの人に頑張れと言っちゃいけないって、なぜ?ホントに?
で書きました。
確かにうつの時に頑張れと言われると頑張れてない自分を責めてしまったりするのであまりよくないとは思います。
しかしこのようなことを考えすぎて声をかけないよりは、いつもと同じ「頑張れ」という言葉だとしても「ちゃんと見てるよ」「ひとりじゃないよ」というメッセージが伝わる方が大きいとも思います。
最終的には、その人と一緒にという気持ちが大事だと思うんです。
まとめ&YouTube
以上、ゲートキーパーとしての5つの役割の2つ目「声をかける」についてお伝えしました。
「声をかける」ことって考えると結構深いのですが、「ひとりじゃないよ」というメッセージ、ちょっと勇気を持って伝えてみませんか。
次回は、3)話を聴く についてお伝えします。
YouTubeでもほぼ同じテーマで配信しました。動画なので講演で話している感じと近いので、またブログとは違った気づきもあると思います。
次の(3)はこちらに書きました。
著書です。
<特に今回の記事におすすめの本>