うつ専門カウンセラー澤登和夫(通称さわとん)の講演、カウンセリング

反響多数:うつ病の息子を支えた母親の体験記(全8回)

【実録】マンションの最上階から飛び降りた時、心底思っていた2つの気持ち

 
この記事を書いている人 - WRITER -
澤登和夫(さわとん)
詳しいプロフィールはこちら

え〜!本当に!?

と思われるかもしれないけど、ぼくはマンションの最上階から飛び降りた経験があります。

講演会ではよくお話していることですが、ここに書くことで今悩んでいる方、そんな方の力になりたいご家族、周りの方に少しでも力になれればと書き記したいと思います。

 

<背景>飛び降りるまでの自分

そもそもなぜ、飛び降りたのか、、それに密接に関わるのは「うつ病」です。

ぼくはサラリーマン時代、過労と心労がきっかけで27歳から33歳まで5年半うつで苦しんだ経験があります。

  • 頭が回らない
  • 体の調子が悪い(汗が出る、胸が痛いなど)
  • 何でもネガティブに考えてしまう
  • 自分の悪口を言われてる気がする

などなど、一般的なうつの時の症状は色々と体験しました。

体が鉛のように重かったけど、それでも会社に行き続けた期間も長かったです。

これが当時の写真です。

接待先だったので笑顔でいますが、心の中はどん底で、トイレに入って10分くらいうつむいていたのを覚えています。

「人生やめたい」「死にたい」という気持ちは最初はありませんでしたが、頑張っても全然先が見えなくなると少しずつそう思うようになっていきました。

良くなったかと思えばまた再発して、ということを何回か繰り返したのですが、出来事として大きかったのは離婚と復職の失敗です。

詳しくはここでは割愛しますが、離婚と復職の失敗でそれまでなんとか繋いできた糸が切れてしまいました。

 

そして、どうしたら人生が終わるのか、具体的にどのような方法にしようかなど、布団の中で悶々と考える日々が続きました。

そして、2005年8月のある夏の夜、ぼくは家を飛び出して近所のマンションまで一目散に走りました。

そして最上階まで駆け上がり、下に誰もいないことだけ確認して、ぽんっと飛び降りました。

何階から飛び降りたか気になるかもしれませんが、変に伝わってもっと上からとかなってもいけないので、それだけは誰にも言わずにいます。

 

さて、本題です。

マンションから飛び降りた時、どんなことを思っていたのか。

1、とにかく楽になりたい

とにかく楽になりたい。

とにかく解放されたい、という気持ちです。

その時の気持ちを表現するのはとても難しいですが、イメージとしては

「ボクシングのパンチをずっと浴びているような感じ」

「水面にずっと顔をつけているような息苦しさ」

という感じ。

よく希望が無い、絶望、というようなことを言われるけど、希望絶望どうこうよりも、とにかく1秒1秒心身が苦しい、どうにかして〜、そんな感じでした。

そこから解放されて楽になりたかった。

 

2、ゼロからやり直したい

もう一つは、「ゼロからやり直したい。リセットしたい。」

そんな気持ちです。

「なんであんなことしてしまったんだろう」

「離婚なんてしなければよかった」

過去の後悔が頭から1秒たりとも離れない。

頭ではやり直せないことなんてわかってるけど、でもうつだったこともあり、後悔ばかりしてしまう。

明日のことなんて考えられない。

「あの笑顔だった時に戻りたい。でも、、戻れない。

じゃぁ人生をリセットするしかない」

って、人生やめたら終わりってことはわかってるんだけど、どうしても極端になってしまう。

テレビゲームのリセットボタンを押してやり直すように、人生も、、

無理なんですけどね。

 

こんな2つの気持ちが極限までいって、人生をやめようと思いました。

「残された家族のことはことは考えなかったの?」

って言われることもありますが、当時のぼくにはその余裕はありませんでした。

 

結果的に骨折だけで済んで生かされた命、

あと何年あるかわかりませんが、これからも自分なりに生きていきたいと思います。

 

YouTubeでもこの内容のことをお伝えしていますので、よかったらご覧ください。

 

こちらの書籍にはさらに詳しく書いています。

人生をやめたいと思ったとき読む本  (東洋経済新報社)

この記事を書いている人 - WRITER -
澤登和夫(さわとん)
詳しいプロフィールはこちら

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。