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【うつ病の息子を支えた母親の体験記 第3話】本当にマンションから飛び降りるとは

2018/05/12
 
この記事を書いている人 - WRITER -
うつ専門カウンセラー・精神保健福祉士 サラリーマン時代、過労と心労がきっかけで27歳のときにうつ病と診断され、以後5年半にわたり重度のうつ生活を送る。体もむしばまれ難病により大腸全摘出、マンションの最上階から飛び降りたことも。 心身ともに乗り越えた後、「以前の自分と同じような人の力になりたい」と、うつ専門カウンセラーとして2008年に起業。以後10年間、うつで悩んでいる方やご家族へのカウンセリングを積み重ねてきた。 全国の自治体や企業でのうつや自殺対策に関する講演は年間約50回。 著書に「ありがトン(サンマーク出版)」、「人生をやめたいと思ったとき読む本(東洋経済新報社)」、「自殺者3万人を救え!ー”命”みんなで守る社会戦略(NHK出版・共著)」
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第2話の

【うつ病の息子を支えた母親の体験記 第2話】「疲れた、もういいでしょ」

に引き続き、ぼくがうつ病だった時に母が何を思っていたかお伝えします。

(最初から読みたい方は
【うつ病の息子を支えた母親の体験記 第1話】自分の子どもがうつ病!?

 

今回は、特にリアルです。

息子(ぼく)が自分で人生を終えようとした時、その姿を見た時、母は何を思っていたのか。

※この体験記は2013年5月に、母がぼくと一緒に新潟の講演会でお話しさせて頂いたときの原稿が元になっています。


(講演会での母の写真です。記事の当時はこんな笑顔は全く見れませんでした)

 

胸さわぎがして、すぐ自転車で追っていった

それから2週間後、
本当にマンションから飛び降りるとは。。

飛び降りてから1週間位あとに書いた日記にはこうあります。

====

2005年8月16日夜10時半過ぎ、
和夫は急に家を出て 自転車に乗った。

「どこへ行くの?」

と聞くと、

「ビールを買ってくる」

という。

ビールは冷蔵庫にあるし、
何となく胸さわぎがして、
私もすぐ自転車で追っていった。


(イメージ)

が、
ものすごいスピードで、
暗闇の中、見失ってしまった。

あちこち探しまわったが見つからず、
家に電話すると主人が

「和夫が帰ってきたが血を流している」

とのこと。

急いで帰ると玄関に血だらけで棒立ちになり、
茫然自失の和夫がいた。

救急車で運ばれる中、隊員に聞かれて

「マンションから飛び降りた」

と知り、頭が真っ白になった。

救急病院で足のおさらがかけたり、
鼻、目の骨折があったものの、
命の心配はないと聞いて一安心した。

===

と、日記に書いてありました。

病院の先生によれば、うつで自殺未遂の時、入院している先でまた自殺するケースが多いとのことでした。

和夫は、けがで動くこともできない状態でしたが、私はかなり緊迫感をもって過ごしました。

 

まだ「死にたい」と思っているとは

半月後に救急病院を退院して、すぐ精神科病院の閉鎖病棟に入院しました。

その時の先生と息子のやりとりです。

先生 「どうですか?」

和夫 「死ねなかった」

先生 「今も死にたい気持ちありますか?」

和夫 「あります」

この言葉を聞いた時の強いショックは忘れません。

飛び降りて20日、奇跡的に助かり、まわりの人達に励まされ、
力を頂いて今があるのにまだ「死にたい」と思っているとは。

私は怒りでいっぱいでしたが、病気のせいだから、と気を落ち着かせました。

この病院で2ヶ月位過ごしました。

鍵がないと出られない外界と遮断された病棟は、異様な威圧感のようなものを感じて、重い足どりで毎日通いました。

10月28日、
退院して家での療養生活になりましたが、うつ症状は相変わらずで、殆んど寝ている状態が続きました。

 

息子のぼくが今読んで思うこと

飛び降りた日に家を出た時、自転車で追いかてくる母を全速力で振り払ったことはよく覚えています。自分としてはもう1秒1秒が苦しくて、「とにかく楽になりたい」、「解放されたい」という気持ちが極限まで達して一目散にマンションの最上階へと向かいました。

入院後、そう簡単に「死にたい」は無くなりませんでしたが、母の存在は大きかったです。飛び降りたその日から三日三晩何も聞かずにそばにいてくれたこと、精神科病棟にも毎日のように着替えを持って来てくれたこと、そういった積み重ねが「生きたい」復活への大きな原動力になったと思います。

 

第4話

【うつ病の息子を支えた母親の体験記 第4話】「早く治ってほしい」 とらわれすぎているのか

に続きます

 

 

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うつ専門カウンセラー・精神保健福祉士 サラリーマン時代、過労と心労がきっかけで27歳のときにうつ病と診断され、以後5年半にわたり重度のうつ生活を送る。体もむしばまれ難病により大腸全摘出、マンションの最上階から飛び降りたことも。 心身ともに乗り越えた後、「以前の自分と同じような人の力になりたい」と、うつ専門カウンセラーとして2008年に起業。以後10年間、うつで悩んでいる方やご家族へのカウンセリングを積み重ねてきた。 全国の自治体や企業でのうつや自殺対策に関する講演は年間約50回。 著書に「ありがトン(サンマーク出版)」、「人生をやめたいと思ったとき読む本(東洋経済新報社)」、「自殺者3万人を救え!ー”命”みんなで守る社会戦略(NHK出版・共著)」
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