うつ専門カウンセラー澤登和夫(通称さわとん)の講演、カウンセリング

反響多数:うつ病の息子を支えた母親の体験記(全8回)

【歌】「生きる」(さわとんベストアルバムより)

 
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澤登和夫(さわとん)
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生きる

「生きる」
(2011年)
作詞/さわとん
作曲/石川達之
編曲/金崎圭介

この曲はさわとんのオリジナルCDベストアルバム「大切な君へひとつだけ伝えたいこと」の3曲目に収録されているオリジナルソングです。

(※このCDは再発売に向けて調整中です)

 

この曲ができたエピソードなど

 この曲の作曲は、鳥取県中部在住の石川達之さん。石川さんは鳥取県を中心に、講演やライブ活動を行っている方です。2009年に鳥取県での講演から石川さんとのご縁を頂き、それから石川さんの曲のファンになり、作曲をお願いしました。

 ただ、実は形になるまでとても時間がかかりました。というのも、この詩は、まさにぼくが一番しんどくって人生をやめたいと思っていた時のリアルな曲。想いが強すぎて、どんなメッセージを伝えたいかも二転三転。途中で詩の内容も大幅に変わり、曲のタイトルも変わったんです。石川さんは、そんなワガママも受け止めてくださり曲にしてくれました。
 
 この曲は、歌いながら一番力が入る曲です。レコーディングでも、他の曲は何回も歌った上で良いとこ取りをしたんですが、この曲だけは一気に歌った曲をそのまんま使いました。途中から歌い直すと力が入らないんですよね。
 この曲で歌っている、マンションから飛び降りるという重度のうつだった時から今現在約15年が経ちました。あの時の苦しかった気持ちはうすらぎ、今では完全に思い出すことはできません。この曲は、そんな苦しかったときの自分を忘れずに思い出させてくれる曲でもあるんです。

 

 


この曲のこだわり・おすすめポイント

 たぶん、この歌詞のような曲は、日本に何百万とある曲の中でも少ないと思います。さわとんが苦しかった時の全てが詰まった曲、じっくり聴いて感じてくださったら嬉しいです。
「あのときぼくは、死にたかった。でも本当は、生きたかった」んです。

石川達之さんホームページ

 

では、YouTubeでお聞きください。

 

「生きる」歌詞

いつも普通に楽しかった      
そんなぼくが今ではいつも
死ぬことばかり考えている     
やめたくっても
やめることができない

蒸し暑かったあの夏の夜     
ついにぼくは覚悟を決めた
マンションの最上階へ     
一目散にかけ上がっていった

とにかく楽になりたい    
すべてを消してしまいたい
生きている意味は無い
ぼくはためらうこともなく    
ぽんっとそこから飛び降りた
 
 
病院のベッドの上にいた     
ぼくはまだ呼吸をしてる
なんで失敗したんだろう     
また生きないと
いけないだろうか 
 
気づくと横に母がいた      
なんにも話さないぼくに   
母はなんにも聞かなかった    
三日三晩も家に帰ることもなく

ただいてくれた        
ただそこにいてくれた
ただとなりにいてくれた
全く言葉がなくっても     
ひとりじゃないって感じられた

少しは頼ってもいいのかな    
弱い自分でもいいのかな
まだ前向きにはなれないけれど   
もう一度だけ生きてみよう
母さん ありがとう
 

病院からの帰り道       
ひさしぶりの電車の中で
うつむきながら座ってた
人の視線に
どきどきしながら

ふと見上げると目の前に      
腰の曲がったおばあちゃん 
どうぞって席をゆずったら
何度も何度もぼくに言ってくれた
 
ありがとう ありがとう     
しわくちゃな笑顔で
ありがとう ありがとう
当たり前のこの言葉      
すごく心に響いてきた

こんな自分でも役に立てた     
少しだけぼくも力になれた
ぼくはちゃんと生きているんだ   
もっと誰かの役にたちたい
おばあちゃん ありがとう
 
あのときぼくは死にたかった    
でも本当は生きたかった
生きてることが苦しかっただけ   
でも本当は前みたいに笑いたかった
 
あれから色々あったけど     
ぼくは今はしっかり言える 
生きてきてよかった      
生かされてよかった
ありがとう ありがとう

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